沼田T邸の現場、順調に進んでおります。
壁の合板を張ったあと、窓のサッシが付き始めました。

窓が付きました。職人さんは片づけ中
エアコンのいらない家は窓の付け方にも特徴があります。
窓は光、熱、風を採り込む入口になります(そのほかにも機能がありますが)。
そのために必要になるのは、窓をなるべく小割にしておくことです。
下の写真は南面の掃き出し窓ですが、上部にも小さな窓がありますよね。
これは風を通すための窓です。
夏はあけっぱなしにして使います。
小さいので防犯上も問題ありません。

風通しのために小さな窓を設置
建物の南面というのは、設計者によってはデザイン的な見せ場をつくろうとして
大きな掃き出し窓、場合によっては障子を完全に引き込める窓をつくろうとします。

デザインに命がけの設計者はこういう窓をつくりがち。設計者あるある
でも、こういう窓は小回りが利かないので「開けるか・閉めるか」の二者択一になって
しまい、風通しの窓には不適です。
最近は複層ガラスが増えて重量も大きくなっているので、
そんなバカデカい窓を付けると、開けるのも閉めるのも一苦労です。
で、どうなるかというと、だんだん開けなくなります(笑)。
室内環境はエアコン頼みになってしまい、窓は通風の役割を放棄します。
エアコンのいらない家はそうならないように、窓のサイズもきちんと考えているのです。
南面の窓から採り入れた外気は、北側の建物頂部から出ていきます。
これで、室内の空気が常に動く状態がつくられます。
写真は前回のブログでもお伝えした北側の窓です。

建物頂部に設けられた風抜きの窓(北側)

北側の窓を外から見たところ
ちなみに、南面の軒の出は「夏の日差しをカット」しつつ、「冬の日も採り込める」
長さに調整しています。
軒は出し過ぎも、出さな過ぎもダメなのです。

軒の出も最適化しています
現場の目の前にはたまにSLが走ります。
鉄道好きにはたまらないロケーション。
では、また。

SL近すぎ