このシリーズ最後です。
昔アンペアブレーカーがあった地域は、いまスマートメーターに順次切り替わっている
という話でした。
「そうなの? ウチはまだスマートメーターに変わってないけど」
という知り合いがいたので、
各電力会社のスマートメーター導入計画を調べてみました(2021年3月末時点)。

スマートメーターへの切り替え時期。何らかの理由でスマートメーターに交換できない場所を除いた導入状況です
スマートメーターへの切り替えは2014~15年頃から始まって、沖縄を除くほとんどの地域で
2023年度中には切り替えや設置がすべて完了する計画のようです。
これは計量法にもとづき、使用できる電力量計の有効期間が定められていて
(適正な計量の実施の確保のため)、一般な家庭は10年以内で交換することになっているためです。
既存の住宅も否応なくスマートメーターに切り替わっていったのは、こんな理由からでした。
スマートメーターになって変わった主な点は以下のとおりです。
1)検針員が訪問して検針する必要がなくなった。自動検針
2)月1回だった検針が、30分ごとに使用量を計測・記録できるようになった
3)HEMS機器[※]などを設置すると、使用量の見える化、家電の自動制御が可能になる
4)アンペア制の地域では契約容量を超えて電気を使い過ぎると停電、その後自動復旧
5)アンペア制の地域で契約容量を変更する場合は、アンペアブレーカーの交換などの立会い工事が不要
※:HEMS(ヘムス)とは「Home Energy Management System」の略。電気の使用量をモニター画面で見ることができたり、さまざまな家電機器を自動制御できるシステム。
2014年頃から導入されはじめた初期のスマートメーターは、有効期間が順次満了して2023年頃から切り替え時期に入ります。
そして、2025年度からは次世代スマートメーターが導入され、災害などによる停電復旧への
活用や新たなサービスなどの機能が搭載される予定だそうです。