危ない瓦の見分け方、その3です。
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わりとよく見る光景
いきなり写真を出しますが、少し田舎のほうに行くとこういう光景を
わりとよく目にします。
雨樋の中に土がたまって苔が生えています。
庭木も伸び放題で屋根にまで侵食しています。
お年寄りの一人暮らしでメンテナンスもままならないという家では
かなりの確率でこういう状態になりがちです。
少子高齢化時代は、建物のメンテナンスにも多大な影響を及ぼしているというのが
よく分かる写真です。
雨樋がホコリや落ち葉などで詰まると、軒先や軒天だけでなく、
雨水が壁などにも伝わってきて建物本体を腐らせる原因となりますので要注意です。
自然の脅威は、屋根の上にもダイレクトに降り立ちます。
この屋根は鬼瓦の裏側付近に植物が生えていますね。
風切丸〈かぜきりまる〉の下には苔が生えています。
瓦屋根は、こうなる前に瓦屋さんに依頼して定期的にメンテナンスをしておきたいものです。
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昔の瓦屋根は葺き土を使っています。風に飛ばされてきた種や鳥が運んできた種から草が生えるだけでなく、ひどいときはちょっとした低木が生えることもあります
自然の驚異があれば、人工の脅威もあります。
これもよく見る光景ですが、瓦の上に太陽熱温水器。
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太陽熱温水器。上部が完全にさびています。相当年代物のようです
「これがダメなら太陽光発電もダメじゃないか」と言われるかもしれませんが、
そのとおりです。
太陽光発電もやばいです。
屋根の上に構造物を載せるというのは、瓦が割れたりズレたりする可能性を高めるので、
それだけで雨漏りの危険性が急上昇します。
そこは「屋根の上に何かを載せる系」メーカーの人も分かっているので、
施工の際は職人さん向けに講習会を開いたり、完全に自社の責任施工にしたりしています。
ただ、メーカーによって対策の「濃さ」には差があるようで、
ある瓦職人さんは
「太陽光パネルを載せるなら、メーカーは〇〇がいちばんいい、〇〇はすぐに
雨漏りするだろうから絶対にオススメしない」
とおっしゃっておりました。
メーカー名は伏せますが、太陽光発電は発電効率とは別に「屋根に優しいか否か」と
いう視点で選ぶ必要もあるということです。
そもそも、古民家の屋根に太陽光発電。
それ自体オススメはしませんが・・・。