南側に畑のあるメゾネット形式の集合住宅
風通しにこだわった快適な住まいです

納屋森[新築・集合住宅]

貴重! 畑付きのメゾネットアパート

都内に建つ集合住宅です。もともと駐車場だった場所にメゾネット形式5世帯のこじんまりとした集合住宅が建てられました。オーナーさんの意向で、すべての住戸に畑をつけることが条件でした。畑をなくしてプランを組み替えれば賃貸の戸数を増やせたでしょうが、あえてそういうことをなさらなかったオーナーさんの英断に頭が下がる思いです。

全戸庭付き

風通しに徹底的にこだわりました

畑のある南側から気持ちのよい風が入ってきます。その風が無駄にならないように風通しには徹底的にこだわりました。南から入った風が階段を通って上階に上がっていき、最終的に北側に設けた風抜き用の高窓から抜けていくプランです。夏の夜、窓を開けて寝られるように寝室にも小窓をつけました。この窓は風量調整用の窓としても働きます。

北側の高窓。その下の小窓は寝室のものです

1階LDK。ここから風が上がっていきます

風の通り道となる階段

寝室。写真右側の窓から風が抜けていきます。正面奥のダクトは暖気の回収口

 

快適な土間キッチン

建物全体としてはスキップフロアのあるプランです。1階のLDKから半階上がるとトイレと浴室があります。さらに半階上がると寝室があります。さらにその上がロフトです。

 

1階のキッチンは昔のように床から1段下がった「土間キッチン」にしています。断熱がしっかりしてあるので、土間コンクリートからの熱は夏も冬も影響がありません。キッチン近くの床面についているダクトは、寝室上部から暖気を回収して床下に下ろすためのものです。この段差の部分から暖気が出ることで、冬は足元がほんのり暖かくなります。

1段下がった土間キッチン。写真右のダクトから回収した暖気が出てきます

間仕切りで日射を調整します

(意匠設計:tenjin studio、写真:福岡将之)